睡眠導入剤を安全に使うには

睡眠導入剤が不要な生活と居眠り防止にメラトニン

人は一日を約24時間とする体内時計を持っており、それによって日内変動が見られるものが多数あります。そのメカニズムは長い間解明されないままでしたが、そういったサーカディアンリズムの研究は広く積極的に行われてきていました。その結果として近年になって生体内物質であるメラトニンがサーカディアンリズムの調整に深く関わっているということが見いだされ、医薬品になるに至っています。
現代においては睡眠について理想的なリズムをもって生活ができているという人はあまり多くないのが実情です。昼間に居眠りをしてしまったり、夜に寝付けなかったり、朝に起きられなかったりといった形で、多くの人が睡眠についての大小の障害を抱えている状況にあります。昼間の居眠りが夜の寝付きを悪くすることがあるように、居眠りや寝付き、起床といった行動は互いに深くかかわり合っているものであり、その根底にあるのがメラトニンによって制御されるサーカディアンリズムなのです。
睡眠障害の患者には睡眠導入剤が処方されるのが一般的であり、睡眠導入剤を飲むことによって眠りたいときに眠れるようになれます。睡眠導入剤の副作用として持ち越し効果があったり、依存性があったりといった問題こそあるものの、睡眠について大きな障害を持ってしまっている患者にとっては睡眠導入剤がなければ生活の質が著しく低下してしまうということも多く、リスクを理解しながら使い続ける人が多い状況があります。しかし、メラトニン様の作用をもつ医薬品が開発されたことにより、この状況が一転する可能性がでてきました。サーカディアンリズムを正常化することによって正常な睡眠が自然にもたらされるようになる可能性があるからです。